確定拠出年金の気になるメリットデメリットと税控除について解説

確定拠出年金の気になるメリットデメリットと税控除について解説

LIFE STYLE 2019.02.20

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確定拠出年金の税控除を徹底解説

確定拠出年金というのは個人型と企業型がありますが、拠出した掛け金を自分で運用し、老後の資産を作っていくという年金制度です。公的年金とは違い私的年金に分類されていますが、どのような年金となるのか知識を持っておくことで老後の資金計画に役立てることができるでしょう。

確定拠出年金の仕組みと特徴

確定拠出年金はどのような仕組みを持っているのか、老後に活かすためにその仕組みと特徴を理解しておくことが必要です。確定拠出年金は税金に関してもメリットを持っているので、よく理解しておかなければなりません。特徴を理解することで安定した老後に活かす運用が見えてきます。

お金を運用して資産形成を図る年金制度

確定拠出年金は自分のお金を賭け金として投資商品等を運用し、老後に活かす資金とする年金制度のことを言います。賭け金を60歳まで拠出し、基本的に60歳までこのお金を引き出すことはできません。

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確定拠出年金のメリットとしては掛け金全額が所得控除対象となるという点です。賭け金の全額が所得控除対象となるため所得税や住民税の額を軽減できます。また通常投資商品を運用し利益を得た場合には、その利益が課税対象となります。

しかし確定拠出年金では運用益、利息に関して非課税という事もメリットです。一時金として受け取る場合には退職所得控除の対象となりますし、年金として受け取る場合には公的年金等控除の適用となります。

私的年金制度に分類される

確定拠出年金は年金という資産を自己責任で運用する事で将来に受け取るべき年金額が変わるという今までになかった年金制度です。この確定拠出遠近はアメリカの内国歳入法401条(K)項に規定されている年金制度をモデルとして作りました。そのため、企業型の確定拠出年金は401kなどと呼ばれるのです。

確定拠出年金は企業もしくは個人が公的年金を任意で上乗せするという私的年金制度として位置づけられています。国民年金が1階部分、厚生年金や共済年金が2階、厚生年金基金などが3階部分と呼ばれる3階建ての年金制度を持っているのが日本の年金制度です。

つまり確定拠出年金は企業のサラリーマンの場合3階部分の選択肢、自営業の方は2階、3階部分の選択肢という事になります。

企業型と個人型がある

確定拠出年金には企業型、個人型があります。個人型はiDeCo、起業型は401kと呼ばれています。この2種類の基本的な違い、特徴もつかんでおきましょう。企業型は企業が会社に勤務している人が対象となる制度であり、個人型は自分の意思で個人がお金を拠出する制度です。

企業がお金を拠出する企業型DC

企業型DCは企業がきめたルールに基づいて企業がお金を拠出します。企業が掛け金を出す他ので企業側が会社の損金として処理するという特徴を持っています。ただ、企業型でも一部掛け金を従業員が負担するというマッチング拠出があります。

従業員が一部拠出する、企業が全額拠出するという費用の出しどころの違いがありますが、共通点として拠出した掛け金の運用はいずれも個人が行います。

自分で自分の老後に備える個人型iDeCo

個人型の確定拠出年金iDoCoは自分でどの位出すのか金額を決めて、自分で拠出します。掛け金全額について所得控除対象となり、節税という意味でもメリットの高い方法です。

利用する金融機関についても、出す金額についても、運用する商品に関しても自分で行う事になります。

企業型と個人型の併用も

個人型は個人が行うもの、起業型は企業主導で行うもの、ということを解説しました。では企業型と個人型の併用はできるのか、それも気になります。併用に関しては企業が一定の条件を満たしている場合のみ、併用できます。

勤めている企業は企業型DCを導入している事、さらに勤め先が企業年金規約の中で企業型DC、個人型のiDeCoの併用を認めていることが必要です。実は以前、企業型DCとiDoCoの併用は認められていませんでした。2017年1月に法改正となり、それによって併用が認められるようになったのです。

  個人型 iDeCo 企業型DC
特徴・違い

自分で金融機関・投資商品を決める

自分で掛け金を拠出する

掛け金全額が控除対象となる

運用益が非課

企業が金融機関・投資商品を決める

企業が掛け金を拠出する

(一部従業員負担とすることもある)

運用益が非課税

 

確定拠出年金に加入する方法

確定拠出年金はメリットの高い方法となるため、これは運用してみたいと思う方も多いです。ただどのようにして加入すればいいのかわからないという人も多いようです。確定拠出年金に加入する方法を理解しておきましょう。

申し込む金融機関を選ぶ

確定拠出年金を始める時には、サービスを利用できる金融機関で申込みする必要があります。確定拠出年金は色々な金融機関で扱っているので、どの金融機関にするか考えなければなりません。金融機関の手数料はそれぞれ違うので、申し込みの前に手数料に関して確認し比較検討する必要があります。

ただし、どの金融機関でも国民年金基金連合会への手数料、資産管理手数料が毎月167円必要となります。これに加えて各金融機関の手数料が必要となるので、比較することが重要なのです。

資料請求をする

どの金融機関で確定拠出年金を申し込むかを決めたら、資料請求する必要があります。資料請求に関しては金融機関のホームページや金融機関の窓口などから請求できます。資料が来るまでに、確定拠出年金申込みに必要な書類など準備しておきましょう。

確定拠出年金の申し込みまでに用意しておくこととして、基礎年金番号の確認、本人確認書類の用意、さらに掛け金をどのくらいの金額にするか決めておくことが必要です。本人確認書類は運転免許証や住基カードなどです。

申し込み書類を送る

金融機関から書類が送られて来たら、書類に必要事項を記載し返送します。記入漏れがあると再度書類のやり取りが必要となるので、記入漏れがないようにしっかり確認してからおくりましょう。不備がなく金融機関で処理されれば通常1ヵ月から2ヵ月程度で手続きが終わり、金入期間から口座番号、パスワード等運用に必要な情報が送られてきます。

この手続きが完了し書類、パスワードなどが届いたら投資商品を選び、いよいよ運用の開始です。商品選択については背伸びせず、自分が内容をつかめる商品を選択するといいでしょう。商品内容がわからない金融商品を運用しようとしても、特に積極型の金融商品の場合、のちに損する事もあります。

確定拠出年金の運用に関してはバランスよく、特に初心者の場合は安定型の商品を選択し、慣れてから別の商品を考える方がいいといわれています。長期的なファンド商品の利用となるので長い目で見てじっくり商品を選択していくといいでしょう。

確定拠出年金で受けられる税控除と節税効果

確定拠出年金は老後の豊かな生活のために魅力ある運用となりますが、利益を得ることができるという事のほか、税金に関しても効果があるため注目されています。特に個人型の確定拠出年金は所得税、住民税の控除対象となり高い節税効果を期待できるのです。

節税効果を活かすためには、控除の申告を行う必要があります。ただ確定拠出年金をやっているから勝手に控除されるという事はありませんので注意が必要です。

掛金は全額所得控除の対象になる

個人型確定拠出年金によって拠出した費用は「全額所得控除対象」となるという魅力的な部分が注目されています。毎年10月くらいになるとその年度に支払った掛け金について払込証明書が送られてきます。この払込証明書をもって確定申告、年末調整を行う事で所得控除を受けることができるのです。

サラリーマンは年末調整時、自営業、副業などで別所得があるサラリーマンは確定申告時に申告を行う必要があります。確定拠出年金の申し込みを行い運用をしていれば所得税や住民税が控除されるという事はなく、申告書を提出する必要があるという事を覚えておく必要があります。

運用益は全て非課税になる

確定拠出年金で運用を行う事で賭け金について全額控除対象となるというメリットがあります。金融商品によって得た売却益、預金利息など全てにおいて非課税です。

通常投資等の運用によって得られた運用益に関しては課税されるので、課税される分等も考えて運用していくことが必要です。しかし確定拠出年金の場合、運用益が課税対象とならないので支払う税金が少なくなります。

運用益に課税されることがないので、投資という事を考えると非常にメリットの高い方法と考えることができます。老後の資金ということに加えて、節税対策となる事から確定拠出年金を行う方も少なくありません。

受け取り時も一定額までは非課税

確定拠出年金は60歳以降となってから運用してきた資金を受け取ることができます。つまり60歳にならないと引き出すことができないお金という事になります。老後の資金として注目されているのは節税効果以外にもあります。

年金を受け取る時には、一時金としてまとめて受け取る方法、年金形式として何年かにわたり受け取る方法、一部一時金として受け取って、残りを年金として受け取るという方法があります。

個人年金保険で一時金として受け取る場合、年金部分に関しては雑所得申告が必要です。確定拠出年金は一時金としてもらう場合、「退職所得」としての申告ができます。退職所得の場合、加入年数が20年以下となるなら原則40万×加入年数で、20年以上の場合800万+70万(加入年数-20年)が非課税です。

また確定拠出年金では年金部分は雑所得であっても公的年金等控除に当たり、65歳未満の場合は70万まで税金がかかりません。65歳以上の場合は120万まで非課税なのです。私的年金であっても年金部分は公的年金の控除としてくれていることも、確定拠出年金の特徴といえます。

確定拠出年金の節税効果を計算してみよう

確定拠出年金に関して興味を持つ方は多く、特に節税効果について高い評価をしている人が多いようです。実際にその節税効果がどのくらいあるのか?知りたいという人も多いのですが、シミュレーターを使って計算できるので試してみるといいでしょう。

節税効果がどの程度となるのかが実際にわかると、節税効果がいかに高いかという事もわかると思います。シミュレーターに職業、年齢、年収、掛け金など条件を入力すると節税効果を計算する事ができます。

確定拠出年金の控除証明書と確定申告の方法

確定拠出年金の節税効果を活かすために控除証明について、また確定申告に関して理解しておきましょう。年末調整にしても確定申告にしても、必ず控除証明書が必要となります。所得税等の控除に関しては年末調整、確定申告時に控除証明書の提出をしない限り控除されません。

年末調整や確定申告時に必要な控除証明書

サラリーマンの場合、年末調整を行うのでその時に控除証明書を提出すれば控除されます。しかし自営業の方、またサラリーマンでも副業を行っているなど別所得がある場合は確定申告が必要となります。この確定申告時に金融機関から送られてきた控除証明書を提出し、控除してもらうことが必要です。

毎年10月頃送付される

生命保険や個人年金、医療保険などの支払い証明が毎年10月から11月くらいに送られてきます。これと同じように10月から11月くらいに所得控除を受けるために必要な控除証明書、支払証明書が送られてきます。これを持って確定申告する、若しくは年末調整する事が必要となるのです。

しかし初めて確定拠出年金に加入した場合で、掛け金を10月以降に支払った場合、控除証明書は翌年1月くらいに送られてきます。サラリーマンは年末調整が終わっている時期なのでこの場合、年末調整が終わってから確定申告時期に確定申告しないと控除となりません。

その年に支払った掛金が記載されている

控除証明書をみるとその年に支払った(支払予定金額も含む)掛け金が書かれています。送付してくる時期が10月くらいなので、9月までの金額が記載されているはずです。ちなみに申告書に記入する額は、払い込み予定を含む金額となります。

10月から11月くらいになると生命保険、医療保険、地震保険や保険会社の個人年金保険などについても控除証明、払込証明が送られてきます。年末調整、確定申告に利用できる上限額がありその額を超えた証明書は必要ないので、それと混じってしまい捨ててしまうこともあるようです。

確定申告の手続き方法

サラリーマンのように年末調整で控除を受けるのではなく、自営業の方やサラリーマンでも副業していて別所得があるという方は確定申告を行います。この場合、年末調整ではなく確定拠出年金についても確定申告時、行う必要があります。確定申告書の所定の欄に掛け金を記入し、申告書を作成してから深刻に生きましょう。

万が一、控除証明書を無くしてしまったという場合や郵送されていないというときには、再発行してもらえます。年末調整、確定申告それぞれに間に合うように郵送してくれると思います。

控除署名書の再発行は国民年金基金連合会以外、加入している運営管理機関、つまり利用している金融機関に連絡する事で再発行の手続きをしてくれます。何かわからない事がある場合、コールセンターに連絡すればわかるので焦らず確認してみるといいでしょう。

年末調整で確定拠出年金の控除申請を忘れていた場合、またほかに申告する事がある場合(副業で別所得がある、相続画あった場合など)は翌年の2月16日から3月15日までの間に確定申告を行う必要があります。しかし、個人型確定拠出年金「iDeCo」だけの申告なら「還付申告」のみとなるので2月16日開始ではなく、翌年1月1日から手続きを行う事ができます。

年末調整の手続き方法

会社員や公務員等、年末調整を行う方は、11月くらいになると勤務先から給与所得者の保険料控除申告書という書類を受け取ると思います。ここに必要事項を記入し勤務先に提出すれば手続き完了です。この時必ず国民年金基金連合会から送られてきた「小規模企業共済等掛け金払込証明書」という書類を提出してください。

10月以降に確定拠出年金の初回掛け金払い込みをした人は年末調整に証明書が間に合わないので、2月16日から始まる確定申告で手続きする必要があります。証明書は1月くらいに送られてくるはずですが来ない場合には確認をしておく方がいいでしょう。

確定拠出年金の額を記入する場所は給与所得者の保険料控除申告書の右下、「小規模企業共済等掛け金控除」の中にある「確定拠出年金法に規定する個人型年金加入者掛金」と書かれている部分です。この右側「あなたが本年度中に支払った掛金の金額」という部分に証明書に記載されている「年間支払額」(支払い予定額含む)を記入します。

年末調整が不要なケース

通常、確定拠出年金では年末調整や確定申告で控除の申請を行う必要があります。これを行わないと控除されないので忘れないように申告する必要があるのです。しかし、個人型確定拠出年金の賭け金を給料から天引きされている場合には、会社が個人型確定拠出年金額を把握しているため、年末調整上の手続きは必要なくなります。

税控除を上手に利用しよう

この先、公的年金がいつからもらえるのか、またその額もわからないなど、老後に不安な材料がどんどん出てきています。少子高齢化で働く人が少なくなり、介護などの必要がある人、若い人が補助していく人の方が多くなります。今後、多くなっていく高齢者の中に自分たちも入っていくのだという認識と覚悟を持つことが必要でしょう。

確定拠出年金は老後の資金をより豊かにするために運用するものです。利用できる条件が広くなったことでさらに魅力ある金融商品として注目されています。特に、税控除による節税効果が期待出来るので、今から特徴、仕組みを理解し老後の自分と家族のために運用も考えてみましょう。

確定拠出年金の運用は安定型、積極型などがありそれぞれに特徴があります。金融商品に関しても理解しておく方が安心です。

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