住宅ローンの頭金も相場と頭金を支払うメリットについて知ろう

住宅ローンの頭金も相場と頭金を支払うメリットについて知ろう

LIFE STYLE 2019.01.17

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頭金は払ったほうがいいのか 

家を購入するには頭金を貯めて住宅ローンを組む、それが一般的な方法です。住宅ローンの他に「頭金を支払う」それは本当に必要なのでしょうか。頭金も準備するために、時間も努力も必要ですから手っ取り早く全額ローンで家を購入した方が良いと思うかもしれません。しかし、総合的に考えると頭金を支払う方がメリットがあると言えます。住宅ローンの頭金について掘り下げて考えてみましょう。

住宅ローンの頭金とは

「住宅ローンの頭金」という言葉はよく耳にします。お金の呼び方であることはわかりますが、それが具体的には何を指すのか、相場はどのくらいなのか、必ず準備するものか解説します。

物件価格の一部を自己資金で支払い

「住宅ローンの頭金」が指すのは、住宅を購入する際に物件価格の一部を自己資金で支払うためのお金のことです。一般的に、住宅を購入する際には金額が大きいので金融機関に住宅ローンを組んで借り入れをします。その借入金以外に自分であらかじめ物件の購入代金として準備するお金です

頭金は、住宅の購入が決まり、契約が成立した時に最初に支払います。頭金を支払うことで、物件購入のために組む住宅ローンの借入金を減らすことが可能です。

相場は物件価格の2割

では、頭金の相場はどのくらいでしょうか?一般的に購入する物件価格の2割ほどを準備する事が勧められています。頭金の割合が多ければ、ローンで借り入れる金額が減るので毎月の返済金額や、利息の金額、返済期間などに影響があります。

自分の購入する物件が仮に3000万円とすると、頭金として2割である600万円を用意するという計算です。実際に住宅の購入をした人に行ったアンケートによると、頭金で支払った金額は「500万円~1000万円未満」が約22%で一番多いという結果が出ています。

必ず払わなければならないものではない

「頭金がないと住宅ローンを組むことが出来ない」というのは少し前の話で、最近では頭金なしで住宅ローンを組むことも珍しくはありません。金融機関同士の顧客獲得競争が激しくなっていて、物件価格の全額をローンOKにしているところが増えてます。現在は変動金利で0.5%台の超低金利になっている事も手伝って、30代の夫婦でも頭金0円で4000万円の借り入れできることも少なくありません。

そのような事例も考えると、住宅を購入するために頭金を支払うことは絶対条件ではなくなっています。

住宅ローンの頭金を支払うメリット

最近は頭金なしでも住宅ローンを組めるので、「無理してまで頭金を準備しなくてもいいかな」と思うかもしれませんが、住宅ローンの頭金を支払うメリットはとても大きいと言えます。どのようなメリットがあるのでしょうか。

毎月の返済額が減る

頭金を支払った場合、借入金額が減るので毎月の返済金額が少なくなります。

3000万円の物件の購入に500万円の頭金を用意しているなら、借入金は2500万円です。全額ローンでと考えるなら3000万円の借り入れです。

元本だけを見ると大差ないように感じますか?しかし、住宅ローンを組んで返済するには、融資手数料や、借入金に対しての利息も必要です。毎月の返済にはその分も加味されて金額が決まります。

35年の返済計画で借り入れをしたと仮定し、同じ期間返済し続けるなら頭金を準備して総借入が少ない方が、毎月支払う金額が少なくなります。月々の返済が減ると、生活にゆとりができ、繰り上げ返済がで、さらに返済が早く終わる様になります。

利息が低くなる

頭金を支払うことで借り入れる金額が抑えられます。返済総額が減るので、同じ期間返済を続けるにしても支払う利息が減ることになります。元本が減らなければ利息を多く支払い続けることになりますから、もったいないと感じるのではないでしょうか。

そうであれば、頭金を支払って借入金額を少なくした方がメリットは多いと言えます。

残債が少なくなる

住宅ローン返済中に住宅を売却する必要が生じた場合に、基本的には住宅ローンを返済してからでなければ売却ができません。担保としてローンを完済するまでは金融機関が抵当権を持っているためです。

売却のために住宅ローンの残債を上回る金額で売却し清算をするか、ローンの残債に足りなかった場合には自分で不足分を補填して売却することになります。住宅の売却価格には差がないとしても、残債がどのくらい残るかは初めにどのくらい借り入れているかが影響します。

頭金を準備し初めに物件価格の支払いを減らしておくことで、借入分が少なくて済みますから、売却が必要な時にもローンの残債を少なくして、いざという時に完済しやすくなります。

住宅ローンの頭金を支払うデメリット

住宅ローンの頭金を払うことはメリットばかりでしょうか?そうではありません。いくつかのデメリットもあります。デメリットについても知っておくと自分の場合どうするか決めるのに助けになるでしょう。

初期費用が払えなくなる可能性がある

住宅を購入する場合、「物件の価格」のほかに「初期費用」がかかります。初期費用には、住宅購入の手付金、仲介手数料、不動産取得税などの税金や印紙代金、登記費用や引越しのための費用も含まれます。初期費用は住宅購入の最初に支払いが必要です。

貯蓄していた分をすべて頭金にすると、基本的には現金で支払うことが多い初期費用なので、こういった初期費用が支払えなくなります。支払えないと購入そのものが滞りますので注意が必要です。

頭金を貯めるのに時間がかかる

頭金を貯めるにはある程度時間がかかる事もデメリットのひとつです。住宅購入は金額が大きいので頭金をそれなりに貯めてからと思ってから1カ月、2カ月で貯められるものではありません。

住宅購入するために今の生活を続けながら頭金を500万円貯めようと思うと、1年で100万円貯蓄しても5年かかります。それ以上頑張って3年で貯められたとしても、その間に欲しかった物件は他の人が購入してしまう事もあります。

今は低金利ですが、頭金を貯めている間に金利が上がり、せっかく貯めた頭金分くらいは利息に消えてしまう可能性もあります。時間が経過することで今の状況と変わることも十分考えられます。

貯金がなくなる

貯蓄していた分を全て頭金にしてしまうと当然貯金はゼロになってしまいます。貯金がゼロという事は、突然起こるかもしれない出来事に対処できなくなってしまいます。

ケガや病気で入院や治療にはお金が必要ですし、会社が倒産したり、解雇されることも予測できない出来事です。その時に手元に何もお金がない状態だと困ります。

サラリーマンであれば手取り月収の少なくても3~4か月分、自営業の場合には少し多めの手取り月収の6か月分ほどの貯蓄を残すようにするのは賢明です。

住宅ローンの頭金を払わないとどうなる?

頭金を支払わない場合に住宅ローンにどのような影響があるのかも知っておきましょう。

月々の返済額が多くなる

頭金を準備しない場合、金融機関からの借入金が増え、それにかかる利息も増えます。利息が増えるので月々に支払う返済額が増えることになります。

月々の返済額は3000万円の物件を35年のローンで購入した場合、500万円の頭金有の場合と、頭金の支払い無しの場合と比較すると約1万円前後の違いが生じます。それが35年続くという事は単純に考えてもかなりの差があることは明白です。

住宅ローンの審査のハードルが高くなる

頭金がない場合、住宅ローンの審査のハードルが上がります。

お金を貸す側の金融機関は、住宅ローンを組む場合、返済能力が十分にあるか?担保にする住宅の価値はどのくらいか?を考えます。頭金なしの場合には貸付金額が多くなり、月々の返済金額が大きくなります。そうすると収入が少ないと判断された場合には借入金額が希望の金額にならない事もあります。

頭金ありなしでの月々の返済額の違い

頭金を支払う場合と、頭金なしで住宅ローンを組む場合にどれくらいの差が生じるか具体例を見てみましょう。

条件は、35年間の利率1.89%で全期間固定金利、ボーナス返済無し、元利均等での支払いです。

  毎月の返済額 年間返済額 総支払額 利息の総額 毎月の利息分
頭金500万円
2500万円借入
81,411円 976,932円 34,192,565 円 9,192,565円 39,375円
頭金0円
3000万円借入
97,693 円 1,172,316 円 41,031,157 円 11,031,157 円 47,250円
頭金500万円と
頭金0円の差額
+16,282円 +195,384円 +5,838,592円 +1,838,592円円 +7,875円

表でわかる様に、頭金を多く支払うと利息分が減り、毎月の返済、総支払額にかなり違いが出てきます。

500万円の頭金を支払った総額でも、39,192,565円なので、頭金なしのローン支払い総額よりも180万円ほど少なくなります。

住宅ローンの頭金を少なくすると

住宅ローンの頭金を少なくするとどのようなメリットがあるでしょうか?

貯金が残るので急な出費にも安心

冠婚葬祭で急な出費があったり、長く住み続けると購入した住宅もメンテナンスが必要です水回りの修繕やリフォームが必要になるかもしれません。それらは予期していないときに必要になるお金ですから、手元にお金がないと対応ができないですね。頭金を少なくすると貯金が残るので、急な出費に対処することが出来ます。

出産に備えられる

共働きの夫婦であれば、家を購入してから子供が生まれた時に家計はどうなるか?という事も考えるでしょう。住宅ローンを組んだ時には余裕があった返済でも、産前には妻は退職か休職し、収入が無くなります。出産にも平均60万円ほどかかると言われています。

頭金を少なくして貯蓄を残しておくことで、出産やその前後に収入がダウンした場合にも生活するための備えをしておくことが出来ます。

頭金なしで購入したほうが良い場合

頭金なしで住宅ローンを組み、住宅を購入をした方が良い場合もあります。それは、今住んでいる家の家賃が高く、貯蓄の金額が低い場合です。

頭金を貯めるのにかかる期間2~3年の間に支払う家賃が高い場合には、頭金が貯まるまで待って購入するよりも、頭金なしで購入して住宅ローンを支払った方が安い場合があります。

購入を検討している住宅の価格と自分の現在の家賃を比較して、購入すべきか考えることが必要です。

 

頭金がないときの対処方法

頭金を準備したいけれども、難しい場合や金額が多くない時に、住宅の購入のために何ができるでしょうか?

収入合算で融資額を増やす

頭金がないけれど、希望金額を借り入れたい時に収入合算で融資額を増やすことが出来るかもしれません。

「収入合算」とは、主たる債務者に配偶者や同居している親子の収入を足して借り入れ可能な金額を増やす方法です。収入合算で住宅ローンを組むには大きく分けて3種類あります。

連帯保証

主債務者の配偶者が「連帯保証人」になって、返済が滞った場合には連帯保証人が同党の義務を負って返済を行うというものです。この場合は、主債務者が死亡したときには保険で賄われるので、残された配偶者に返済義務は引き継がれない仕組みです。

ペアローン

夫婦がそれぞれで住宅ローンを組み、融資してもらう金額を増やす方法です。夫婦共働きであるなら、この方法で融資金額を増やすことが可能でしょう。夫と妻で1本ずつローンを組みます。どちらも主債務者になります。借り入れる金額は増えますが2本のローンを組むことになるのでそれに伴う手数料や印紙代等が倍額必要になります。

連帯債務

一つの物件に対して夫婦がそれぞれの収入に応じて借入し、その金額全額に対して返済義務を負うというものです。この場合には主債務者が1人なので、主債務者ではない方が無くなった場合にはそのローンは免除されず、残った方がすべて返済を引き継ぐことになります。

両親に支援援助を依頼する

頭金を用意するのに、両親に経済的な余裕があるなら援助をお願いすることが出来るかもしれません。親から財産を贈与してもらうと通常だと贈与税がかかりますが、住宅の資金援助に関しては、「住宅資金特別贈与制度」が適用され1000万円までは非課税になります。省エネルギー住宅であれば1500万円まで非課税になります。

頭金がないときのオーバーローンについて 

頭金がない場合にオーバーローンという借り方もあります。オーバーローンはどのようなものか、注意する点はあるのかみていきます。

オーバーローンとは

通常住宅ローンを購入する際は物件価格よりも少ないか、フルローンのように物件価格全額を借入ますが、購入する物件価格以上の融資を受けることを「オーバーローン」と言います。

ほとんどの場合、登記費用や印紙代金など購入にかかわる諸費用分の金額は融資してもらえないので、諸費用の金額を建物の価格に加えてを水増しして融資額を増やすこともあります。不動産業者が物件を売るために勧める場合もあります。

しかし、オーバーローンは実際の物件価格よりも多く借入をするので債務超過のリスクがあります。売却時に住宅ローンの残債が多くなり、返済ができずに自己破産になるケースもあるので注意が必要です。ローンを組むときにオーバーローンを勧める不動産業者には注意が必要です。

月々の返済額が多くなる可能性がある

借入金額が多くなれば、当然の事ですが毎月の返済額が多くなります。借りる金額が多いので利息分の支払いも増えて、マイホームを手に入れたとしても生活が苦しくなってしまいます。自分の返済能力以上に借りることにはリスクが伴いますので慎重に検討しましょう。

一括返済を求められる可能性がある

住宅ローンは物件の購入のために用意されているローンなので金利が低く設定されています。契約時にも使用用目的が住宅購入であることが記載されています。しかし、オーバーローンは住宅購入以外の部分の費用として水増し融資を受けたとして悪質な不正行為とされることもあります。

そのような不正行為がわかると契約が解除されたり、一括返済を求められる可能性があります。どうしても諸費用もローンを利用して工面したい場合には諸費用込みでの住宅ローンを商品として準備している金融機関を利用するようにしましょう。

住宅ローンの頭金は事前にある程度準備しておくとよい

住宅ローンの頭金について見てきましたが、メリットデメリットを考えると事前にある程度準備していた方が良いと言えます。

住宅ローンの借り入れがしやすくなったり、ローンの返済金額も頭金が準備されている場合と、そうでない場合とでは利息など含めてかなりの差がある事もわかりました。

頭金なしで住宅ローンを組むことも可能ですが、デメリットもありますので慎重に考慮した上で決めるようにしましょう。

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