建築士の仕事を目指す人へ。必要な資格の種類や、受験資格のこと

建築士の仕事を目指す人へ。必要な資格の種類や、受験資格のこと

BUSINESS 2018.04.04

建築士には、一級建築士、二級建築士、木造建築士の3種類の資格があります。それぞれの資格の違いは明確なので、自分がどんな建築士になりたいのかわかっていれば迷うことはありません。自分の夢にあった資格や受験資格について確認しておきましょう。

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形となってずっと残る仕事

建築士の仕事としての魅力は、「建築物」という形となってずっと残ること。その建築物を通して、一人でも多くの人に幸せを味わってもらえれば嬉しさもあり、達成感もあります。

そんな「建築士」という仕事についての基礎知識を確認しましょう。

建築士が行う設計

建築士が行う設計は大きく分けると、構造設計、設備設計、意匠設計の3つがあります。設計は建築士の基本となる部分なので、確認してみましょう。

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安全性を考える構造設計

構造設計は、建築物の土台や骨組みを設計することによって、その建築物の安全性を確保していきます。人間でいえば、体を支える骨格にあたる部分のことです。

地震が多い日本では、安全性の確保に耐震性が欠かせません。耐震性とは、地震に耐える性質のことです。地質調査の結果にあわせて、基礎の形式なども判断していきます。

建物の基礎は、建物の重さを受けるものなので、その基礎の形式はとても重要。安全性を優先しつつ、経済性や機能性なども考えなけれなばりません。ときには地盤改良も必要なので、 奥が深いところでもあります。

快適に過ごすための設備設計

設備設計は、空調、給排水、電気などの設備を設計することです。この設備設計によって、生活空間の快適さが決まります。人間でいえば、内臓や血管にあたる部分です。

空調、給排水、電気などの設備は、快適に過ごすためにはなくてはならない存在。また、 外からは見えないので、あまり意識されていません。しかし、一旦不調になれば、確実に生活に支障が起きてしまいます。そういう点では、細心の注意が必要です。

また、工場や公共施設、あるいはホテルなどでは、それぞれ専門の設計が必要に。独自のノウハウが必要になってくる分野なので、やりがいも感じられます。

デザインを考える意匠設計

意匠設計は、建物のデザインをする仕事です。一般的に建築設計というと、この「意匠設計」を思い浮かべる人が多いでしょう。人間に例えれば、 顔や体つきの部分です。

意匠設計には、外観のデザインや内部の間取り、さらには建物の配置なども含まれます。洋風や和風などといった外観デザインの好み、生活スタイルにあった間取り、日当たりや駐車スペースなどの建物の配置をお客様から傾聴し、設計に反映していきます。

まず、お客さんの要望を理解することが重要なので、コミュニケーション能力も必要になりますし、プロジェクト全体に気配りをする必要もでてきます。

建築の手続き

設計以外の仕事

建築士の仕事は建物の設計だけではなく、建築現場での監督業務といった仕事や建築に必要な手続きといった仕事などもあります。

建築現場での監督業務

建築士が行う建築現場での監督業務についてですが、これは、直接的に工事の進捗に責任をもって作業を監督するわけではありません。

あくまでも、設計図にそった工事が行われているかを確認することが基本です。もし、現場の事情で、設計図通りに作業ができない場合は、臨機応変に対応策を考えることも必要になってきます。

その場合は、職人の考えを吸い上げて設計の細部を見直すことが必要になったり、コストを考えて使用する建材を変更しなければならないこともあるかもしれません。建築士は、設計通りのものができるように、現場で指示を出すことも必要になってきます。

各種手続きを行う

建物を建てるときに、建築許可や道路使用許可などを申請しないといけない場合があります。建築許可は、建物を建築する許可をもらうための手続きです。市街化調整区域のように、都市計画法によって建物の建築が禁止されている場所があります。そういったところに建物を建てる場合に必要な手続きのことです。

道路使用許可は、工事のためにどうしても道路を使いたい場合に、道路を一時的に使用する許可をもらうための手続きです。道路を継続的に使用したい場合は、道路使用許可と道路占用許可の両方を申請します。いろいろな法律があるので、ちょっとした違いで手続きが変わったりもします。

各種手続きは、建築工事の内容にあわせて申請する必要があるのです。

レストラン建築

建築士免許の種類

建築士免許の種類としては、 建築士には、一級建築士、二級建築士、木造建築士の3種類があります。それぞれの免許によって、設計・工事監理できる建築物に違いがでてきます。

最も難易度の高い一級建築士

一級建築士は、建築業界では最上級の資格。最も難易度が高い資格です。あらゆる建築物の設計や工事監理ができます。

あらゆる建築物というのは、すべての建築物ということで、学校・病院・劇場・映画館・公会堂・集会場・百貨店など、高層ビルから住宅まで設計できるため、大きさに制限がありません。

あつかえる建築物に制限がないので、公共施設や商業施設のような大型プロジェクトに取り組むケースが多くなります。国を代表するような施設の設計も行うことが可能。一級建築士は、プロジェクト全体を見て仕事をするのが好きな人に向いているでしょう。

住宅規模が設計可能な二級建築士

二級建築士は、一級建築士にくらべると、 設計できる建築物の大きさなどに制限があります。

具体的には、延べ面積が500平方m未満のもの、高さが13mまたは軒の高さが9mを超えないものなどといった制限がついてきます。個人住宅のような一戸建てをイメージすれば、わかりやすいでしょう。一戸建てなら、鉄筋コンクリート、鉄骨、木造などの設計をすることができます。

一般の個人住宅を扱うだけであれば、二級建築士の資格で十分。二級建築士の資格で、個人事務所を開いている人も多いようです。二級建築士の仕事は、お客様とじっくり話しながら進めることができます。個人個人のお客様の笑顔のために建築をしたいという人は、二級建築士の仕事が向いているでしょう。

木造建築のみ設計可能な木造建築士

木造建築士は、木造の建築物をあつかう建築士です。 扱える規模も、1階または2階建ての木造建築物で、延べ面積が300平方m以下という制限があります。

木造建築士は、木造建築だけしか扱うことができないので、仕事が限定されてしまいます。しかし、木造建築の仕事をメインにしたいという人には、人気のある資格です。

木造建築で延べ面積100平方m以下でしたら無資格でも設計ができますが、木造建築士という資格があることで、木造住宅の専門家が存在するという形になります。木造住宅が多い日本ならではの資格です。

内装設計

建築士になるための受験資格

一級建築士、二級建築士、木造建築士、それぞれに必要な受験資格をご紹介します。

一級建築士には実務経験が必要

一級建築士を受験するには、実務経験が重要となってきます。以下は必要な実務経験の期間です。

● 四年制大学卒業した人:2年
● 短期大学卒業した人:3〜4年
● 二級建築士を取得している人:二級建築士としての実務経験が4年以上

建築の専門教育を受けずに一級建築士を取得しようとすれば、最低11年の実務経験が必要です。7年以上の実務経験を経て二級建築士を取得したあと、さらに、二級建築士としての実務経験が4年以上必要になります。

実務経験だけで一級建築士を受験しようとすれば11年かかりますが、四年制大学を卒業して実務経験を積む場合は、6年で受験資格が得られます。最初から一級建築士を目指している人は、大学に行く方法を選んでいるようです。

二級建築士は四大卒なら実務経験不要

二級建築士は、四年制大学を卒業すれば実務経験がなくても受験することが可能です。建築の単位がとれる高校を卒業すれば3年の実務経験があれば受験資格が得られます。

しかし、専門教育をまったく受けていない人は7年以上の実務経験が必要です。一級建築士を取得せず、二級建築士だけ取得する人もいれば、二級建築士で経験を積んでから一級建築士にステップアップ・キャリアアップする人もいます。自分のやりたい仕事にあわせて計画を立てることが大切でしょう。

木造建築士に必要な受験資格

木造建築士の受験資格は、二級建築士を受験する基準と同じです。

すでに木造建築の実務に携わっている人は、7年以上の実務経験を積むことで受験資格が得られますし、まだ実務に携わっていない人は、四年制大学に進むという方向性もあります。

二級建築士をもっていれば、木造建築士の仕事はすべてできますが、試験のうえでは、 伝統木材の知識がないと二級建築士でも解けないような問題があるので注意しましょう。木造建築士の仕事は、木造建築に限られているので、木造建築の仕事をメインで取り組むと決めた人にはおすすめです。

寝室設計

どんな建築士を目指すのかじっくり考えよう

建築士の資格は大きく分けて3種類ありますが、どの資格を取得するのかは「どんな建築士を目指すか」によって違ってきます。とにかくどんな建物にも挑戦したいのであれば、一級建築士を目指し、さらなる高みを追求していきましょう。

実務経験も必要なので、建築士としてどのレベルまで自分を成長させたいか悩んだときは、先輩からアドバイスをもらいながら取り組んでいけるとよいですね。

 

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