ランボルギーニカウンタック。アバンギャルドはスーパーカーの伝説に

ランボルギーニカウンタック。アバンギャルドはスーパーカーの伝説に

CAR / MOTORCYCLE 2018.06.24

ランボルギーニカウンタックのメカニズムの特徴やデザインテーマを解き明かし、各モデルの特徴や発売当時の価格・円ドルレートを紹介します。さらに、国内外の中古車の価格やオークションの成約例、燃料費・整備費や公租公課・保険料について検討します。

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カウンタックはどんな車なのか

農業用トラクターの製造・販売で成功したランボルギーニはフェラーリを凌駕する車をめざしてグランツーリスモの分野に進出し、V型12気筒エンジンを横置きミッドシップマウントにしたミウラに続き、V型12気筒エンジン縦置きミッドシップマウントのカウンタックを開発しました。ガンディーニの時代を超越した先鋭的なデザインと、最高速度300km/hのスペックは伝説になりました。

カウンタックの特徴

ボディタイプは2ドアのクーペ

マルチェロ・ガンディーニのデザインは一目見たら忘れられず、21世紀の今もインパクト充分です。プロトタイプを見た人々が思わず発した「Countach」(イタリア・ピエモンテ方言で驚いたときの感嘆詞)が車名になったと伝えられています。
鋭いウェッジシェイプのフロントにはリトラクタブルヘッドライトが組み込まれ、スペアタイヤが収まっています。
エンジニアのスタンツァーニは、前方から、トランスミッション、重くて長いV型12気筒エンジン、デファレンシャルギアを縦置きに一つのパワーパックにまとめて、前後の車軸間の車体後部に収めています。ホイールベースを短縮して回頭性を向上するためトランスミッション部分は左右の座席の間に押し込まれ、軽量で高剛性の鋼管スペースフレームを包んで立ち上がるサイドシルとあいまって広い車体幅になっています。
低い車体に高いサイドシルという制約条件で乗り降りできるように、上に跳ね上げて開くシザードアが採用されました。シザードアを開いた状態に保つダンパーは、当時の最新技術でした。プロトタイプのLP500にはなかった冷却用のNACAダクトがドアと車体にまたがって組み込まれ、ドアノブや給油口がここに隠れています。
広大なエンジン部分の後ろに、コンパクトなラゲッジスペースがあります。

デザインテーマはプロペラのねじれ

開いたときはドンキホーテの風車のように無骨に屹立するシザードア。閉じたときには、サイドウインドウがテールのさらに後ろの仮想点に向かってねじれながら収束する面の一部になります。
ドライバーが着座してシザードアを閉じることでプロペラのねじれのような面が構成されて、ガンディーニによるカウンタックのデザインは、さなぎが蝶になるように無骨から完成へ変化します。

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最高速度300km/h

公称最高速度300km/hでしたが、375馬力のLP400は288km/h、排気量を拡大して455馬力にパワーアップした最終型の25th Anniversaryは298km/hで、300km/hにはとどいていません。

シリーズの総生産台数はおよそ2000台

LP500

1971年にジュネーブモーターショーに登場し、その先鋭的な造形は全世界に衝撃を与えました。1台だけ作られたプロトタイプは、3年間に渡り各種のテストに使われたのち、クラッシュテストにかけられ廃棄されたため現存しません。
全長:4,140mm 全幅:1,890mm 全高:1,029mm ホイールベース:2,450mm
エンジンは4,971cc 最高出力440馬力/7,400rpmのV12です。

LP400

1974年から150台生産されました。エンジンの冷却を改善するためNACAダクトをはじめ多くのエアインテークが追加されました。このモデルのみ潜望鏡式のリアビューミラーを備えていたのでLP400 Periscope と表記されることもあります。
全長:4,140mm 全幅:1,890mm 全高:1,070mm ホイールベース:2,450mm
エンジンはミウラと同じ3,929cc で、375馬力/8,000rpmです。

ワンオフモデルのウォルター・ウルフ・カウンタック

カナダの石油王でF1チームのオーナーだったウォルター・ウルフはLP400をいち早くオーダーし手に入れました。LP400の性能に不満を抱いたウルフのリクエストで、大型リアウイングや超扁平タイヤを収めるオーバーフェンダーなどを装備した1号車、さらに排気量を5リットルに拡大しエンジン出力を向上した2号車、2号車のクラッチ・ブレーキを強化した3号車、3台のワンオフモデルが1975年から1978にかけて作られました。

LP400S

1978年から237台が生産されました。ウォルター・ウルフ・カウンタックの改良点の一部を取り入れオーバーフェンダーを装備しました。大型リアウイングはオプションです。リアウイングを装着することにより高速での安定性が向上しますが、最高速度が少なくとも16km/hは低下します。
全長:4,140mm 全幅:1,995mm 全高:1,029mm ホイールベース:2,443mm
エンジン排気量は3.,929ccのままで、低回転でのトルクを向上するため375馬力/8,000rpmから353馬力/7,500rpmに変更しています。

LP500S

1982年から323台が生産されました。エンジン排気量は4,754ccに拡大され、最高出力は375馬力/7,000rpmになりました。LP400と同じ最高出力をより低い回転で発揮します。
全長:4,140mm 全幅:1,995mm 全高:1,029mm ホイールベース:2,443mm

5000QV

5000クワトロバルボーレ(quattrovalvole)は1985年から632台が生産されました。エンジン排気量は5,167ccに拡大され、欧州仕様は455馬力/7,000rpm、カリフォルニア州の排ガス規制に対応するためKジェトロニックのインジェクションを採用した北米仕様は414馬力です。
全長:4,140mm 全幅:2,000mm 全高:1,070mm ホイールベース:2,500mm

25thAnniversary

25thアニバーサリーは1988年から、ランボルギーニ社創立25周年記念モデルとして657台が生産されました。リアバンパーが付き細部の外観が変更され、エンジンの冷却も改善されました。
全長:4,200mm 全幅:2,000mm 全高:1,070mm ホイールベース:2,500mm

1990年に生産終了

カウンタックは1990年に16年間に渡る生産を終了し、後継車種のディアブロに道を譲りました。ディアプロのエンジンは5,707ccのV12気筒で最高出力485馬力/7,000rpm、最高速度は325km/hです。

カウンタック歴代モデルの新車価格

LP400

LP400は1974年から150台が生産され、正規代理店のシーサイドモータースの手により1975年に、日本に上陸しました。1976年ころのカタログ価格は1,750万円だったそうです。北米市場での価格は、52,000ドル。1ドルが300円ならば1,560万円、180円ならば936万円になります。1974~78年の円ドルレートは高値が306.85、安値が177.06です。

オーバーフェンダーのLP400S

北米市場での価格は、85,000ドルです。1ドル280円ならば2,380万円、1ドル180円ならば1,530万円になります。1979~81年の円ドルレートは高値が277.66、安値が177.06です。

排気量を拡大したLP500S

北米市場での価格は11万8,000ドルです。1ドル280円ならば3,304万円、1ドルが200円ならば2,360万円になります。1982~85年の円ドルレートは高値が277.66、安値が200.24です。

4バルブ化したLP5000QV

北米市場での価格は11万8,000ドルです。1ドル260円ならば3,068万円、1ドル120円ならば1,416万円になります。1985年の円ドルレートは、高値が262.81、安値が121.10です。

限定モデルの25th Anniversary

北米市場での価格は14万5,000ドルです。1ドル160円ならば2,320万円、1ドル120円ならば1,740万円になります。1988年の円ドルレートは、高値が159.91、安値が121.1です。

カウンタックの維持費の目安

自動車税は7〜10万円

自動車税

自動車税は3.5リットル超〜4.0リットル以下は年間66,500円、4.5リットル超〜6.0リットル以下は年間88,000円なのですが、新車登録後13年を超えたガソリン車は概ね15%重課となります。排気量が4リットル以下のLP400とLP400Sは年間76400円、4.5リットル超〜6.0リットル以下のLP500S・LP5000QV・25th Anniversaryは10万1,200円です。
デッドストックだったなどの事情で新車登録後13年を超えていない個体もあります。

自動車重量税

13年経過した自動車の自動車重量税は重課となり、18年経過した自動車はさらに重課されます。18年経過した自動車の自動車重量税は車検有効期間2年で、1.5トンまでは37,800円、2トンまでは50,400円です。1.5トン未満のLP400とLP400Sは年間18,900円になります。
LP500S・LP5000QVはスペック表では1,490kgとなっていますが、排ガス対策などで重量が増加すれば25th Anniversaryと同じく年間25,200円になります。
デッドストックだったなどの事情で新車登録後18年を超えていない個体もあります。

燃料費は約12万円

118台のカウンタックが登録されている日本の「クルマSNSサイト」では58件の燃費についての投稿があり平均値は4.12Km/リットルになっています。4km/リットルで年間3,000km走行した場合、750リットルx155円x消費税8%で12万5,550円になります。
【参照リンクhttp://minkara.carview.co.jp/car/lamborghini/countach/】

オイル交換は約6万円

オイル交換

クルマSNSサイトで交換した例を見るとエンジンオイルは14リットル、ミッション・デフオイルは9.6リットル必要です。
エンジンオイル交換の費用は、14リットルx2,400円=33,600円、フィルター=2,390円、工賃=19,000円、合計=55,990円+消費税8%=4,399円、税込=60,389円になります。2,000km走行ごとに交換、走らなくても年2回交換すると12万0,778円です。
ミッション・デフオイル、9.6リットルx3000円=28,000円+消費税8%=2,240円、税込=30,240円になります。エンジンオイルと同時に年2回交換すると、60,480円です。

クラッチ交換

クラッチは消耗するため数万キロで交換が必要です。クラッチディスクは47万円、クラッチカバー&ベアリングは50万円です。ヤフオクに載っているカウンタック用ケブラークラッチディスクセットは132万6,870円(税込)です。
クラッチ交換作業のためにトランスミッション・エンジン・デフが一体になったパワーパックを脱着する必要があります。後部斜め上方から出し入れする難工事です。

任意保険料は約30万円

自賠責保険は12カ月で16,350円です。対人・対物の任意保険はWebで見積もりができるサイトで30歳ゴールド免許、本人・配偶者限定割引、年間走行距離5,000km以内の条件でおすすめプランが45,590円/年です。しかし、登録から18年以上経過している車両には「車両保険はつけられません」とでました。
「クラシックカー保険」のWebサイトを見ると、2.5リットル超・6等級・走行距離2,000km以内、記名保険者39歳ゴールド免許・家族年齢条件30歳以上、運転者本人・配偶者限定割引の条件で、車両保険1,000万円の場合、年間32万5,370円です。ただし1975年以前に製造された国産車および輸入車が対象です。

カウンタックの中古取引相場

LP400は海外オークションで187万ドルの成約例も

150台限定発売の潜望鏡式のリアビューミラーを備えたLP400 ‘Periscopio’ は2014年のPebble Beach Auctions で187万ドルもの高値での落札例があります。2014年の円ドルレートは高値121.392安値101.151なので、約1億8,700万円から2億2,800万円に相当します。
別の海外Webサイトでは最低価格119万600ドル、最高価格220万2,400ドル、平均価格150万6,400ドル、とあります。eBayのオークションでは1975年式のLP400の開始価格が74万9,500.00USドルに設定されていました。

LP400Sは約60万ドル

海外Webサイトでは1978年モデルが最低価格38万6,500ドル、最高価格81万9,600、平均価格60万3,100ドルです。

LP500Sは約54万ドル

海外Webサイトでは1982年モデルが最低価格43万600ドル,最高価格56万7,800ドル、平均価格54万2,700ドルです。

LP5000クワトロバルボーレは約50万ドル

海外Webサイトでは1985年モデルが最低価格38万6,500ドル、最高価格52万6,800ドル、平均価50万500ドルです。

最終モデルの25th Anniversaryは約3000万円

カウンタック25th Anniversaryは国内の販売店で2,980万円(税込)の提示価格の例があります。別に法定整備費用16万2,000円とリサイクル料がかかります。H2年登録で修復歴なしの個体です。同時に検索で見つかった他のカウンタックは「応相談」でした。海外WebサイトではAverageRetail45万1,900ドルとなっています。

憧れのカウンタックを手に入れよう

伝説となったカウンタックには、今も多くの人々の情熱が注がれています。Webを通じて世界各地の情報が得られ、ケブラーを使ったクラッチのような、昔は存在しなかったパーツも用意されています。一つ一つの数字を積み上げていくとかなりの金額になりますが、情熱とお金が揃えばカウンタックを買うことができます。憧れのカウンタックを手に入れてみませんか。

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