ボルダリングの基本的なムーブを覚えて自在に身体を操ろう

ボルダリングの基本的なムーブを覚えて自在に身体を操ろう

CLIMBING 2018.08.18

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ボルダリングを始めたばかりで壁を上手く登れない

ボルダリングを始めてみたはいいが、思いのほか難しくてなかなか登れない…という方も多くいらっしゃると思います。最初のうちから簡単に登れる人はそうはいませんから、焦らずに基本的なムーブを学んで行きましょう。
基本的なことを覚えていけば、応用にもチャレンジできます。そうして上達していければきっと今まで登れなかった壁も登りきれるようになるはずです。
ボルダリング

ボルダリングムーブについて

ボルダリングでは身体の動作のことをムーブと呼びます。その種類は多岐に渡り、色々なムーブを駆使して課題にチャレンジすることに。まずはムーブの基本から学んでいきましょう。

ムーブとは

ムーブとは簡単に言えば身体の動かし方のことで、身体にかかる負担をできるだけ軽減して効率よく登る技術です。力任せに登るだけではすぐに疲弊してしまい、登りきるのが難しくなります。ボルダリングではその状況に合わせて最適なムーブを弾き出し、実行していくことが求められるのです。
ムーブは大別すると静的なスタティックムーブと動的なダイナミックムーブに分けられます。スタティックムーブとダイナミックムーブにはどんな特徴あるかを見ていきましょう。

DODA

じっくり攻めるスタティックムーブ

スタティックムーブは静的な動きでゆっくりと、しかし正確に壁を登るムーブです。動きがゆっくりなので相応に疲労が溜まりますが、確実性があります。
スタティックムーブは慎重かつ正確に進む場合に非常に効果的なため、傾斜が厳しい壁の攻略にも活躍するムーブです。

瞬発力を活かすダイナミックムーブ

ダイナミックムーブはその名の通り、思い切った軽快な動きが特徴です。身体のバネを上手く使い次のホールドまで飛びつくような、まさしくダイナミックなムーブ。
しかし激しい動きになるだけあって、正確性に欠けてしまいます。軽快に動ける分疲労も溜まりにくいのですが、どうしても落下のリスクを負うことに。ホールドの位置や形状を考えた上で、ダイナミックムーブでもリスクが少ない場合に使うことが肝要です。
ボルダリング

基本のムーブ

スタティックムーブとダイナミックムーブに大別されますが、その中身は実に多様です。初心者のうちは基本的なムーブから確実に覚え、徐々にステップアップしていきましょう。

体を正面に向けて登る正対

まずは基本中の基本、正対を覚えましょう。正対は右上に進む場合、先に右方向の足側のホールドに足をかけます。その後、足に体重をかけてぐっと身体を持ち上げながら右上のホールドを狙うことです。逆方向の場合も足のホールドを探し、それから手のホールドを狙いましょう。
手を先にかけて、手の力を利用して身体を引っ張り上げると余分に体力を消耗してしまいます。ボルダリングは余計な体力を使わないことが肝要ですから、こうして効率よく登ることが必要です。
ハシゴを登るイメージをするとわかりやすいかもしれませんね。腕の力で引っ張り上げると余計に消耗してしまいますが、足で身体を持ち上げてから手をかければ消耗は最小限。正対ムーブの重要性がわかります。

カウンターバランスをとるダイアゴナル

正対のムーブをするには、進行方向に足をかけられるホールドが必要です。では足場がない時はどうすべきなのでしょうか。それはダイアゴナルと呼ばれるムーブの出番です。
ダイアゴナルとは対角線という意味がある動的ムーブ。足場のホールドが足りずに正対のムーブができない時は、伸ばす手とは反対側の足を出して壁にスメアします。こうすることで手を出した時の重心移動を打ち消し安定して登ることができるのです。
慣れるまで難しいかもしれませんが、難度の高い課題にチャレンジするときも必要になるムーブなので身体に動きを染み込ませると良いでしょう。文章ではわかりにくいところがあるので、動画で解説しているものを参考にするとよりわかりやすいと思います。
動画を見るよりさらにわかりやすいのは実践です。実践に勝る経験はありませんからね。動き方がわからなかった場合は遠慮なく聞いてみましょう。

両足で踏ん張るキョン

キョンという両足で踏ん張ることで下半身を安定させるムーブもあります。またの名をドロップニーとも言い、その名の通り膝が落ち込んでいくのが名前の由来。
その要領は腰を捻り腰側面を壁に近づけることにあります。こうするためには膝を内側に折り込まなくてはいけません。腰を捻るために膝を内側に折り込み、その結果、膝が内側に落ち込むわけですね。そして両足で踏ん張りながら次のホールドを狙います。
これのメリットは両足の踏ん張りが利くため、腕への負担を減らせることです。なかなか使い勝手の良いムーブですから、是非覚えておきましょう。クライミング

ホールドの持ち方

基本的なムーブは紹介しましたが、それ以外にも上達する上で欠かせないのがホールドの持ち方です。基本の持ち方を覚えておけばステップアップしても対応していくことが可能なので、きっちり押さえておきましょう。

基本のガバ持ち

ガバ持ちは指導されなくても誰もができる持ち方です。ガバッと持つことから付いた名前で、一番持ちやすいのがこのガバ持ち。海外ではジャグホールドと呼ばれているようです。
特に注意する点はないのですが、強いて言うなら持ちやすさ故かマメができやすいこと。マメが潰れてしまうとかなり痛いですから、気になる方はテーピングを巻いておくなどの予防をしておくと良いでしょう。

薄いホールドにカチ持ち

薄いホールドにはカチ持ちという方法が非常に有効です。難しくなってくると非常に薄く、ガバ持ちでは到底無理なホールドも出てきます。そういった場合にこのカチ持ちを使用するわけですね。
持ち方はホールドの上部に親指以外の指を引っ掛け、引っ掛けた人差し指に親指を重ねます。親指を重ねるのは力が入れやすくなり、安定感も増すためです。
いまいちピンとこない方は合掌してから右手を90度ずらし、左手の側面に指を突き立ててみてください。その状態で親指を人差し指に重ねようとすると、自然と突き立てた指が寝てカチ持ちになります。左手側面は擬似的な薄いホールドです。
このカチ持ちは指への負担が大きいため、何度も使うべきではありません。使うタイミングを見極め、もし痛みを感じたらすぐに中止しましょう。

手のひら全体で包むオープンハンド

丸みのあるスローパーと呼ばれるホールドを持つ時にはオープンハンドを使いましょう。丸みのあるスローパーは安定させるのが難しく、慣れないうちは手こずるかもしれません。
コツとしてはスローパーの上部に指先をかけ、真下向きに重心をかけていくことです。この時に手のひらと指はスローパーにぴったりとくっついているとグッド。摩擦力が働いて楽になるはずです。
手に力をいれるとどうしてもスローパーとの間に隙間ができやすいですから、肩の力を使って保持することを意識しましょう。これができればスローパー攻略の下準備は完了。
スローパー攻略で最も重要なポイントが重心です。スローパーの真下に入り込み、そのまま下方向に重心をかけられるような位置取りが必要になります。マスターするには実践あるのみ。オープンハンドを駆使し、重心をコントロールできるようになればスローパーはクリアしたも同然です。

つまむように持つピンチ

最後にピンチと呼ばれる持ち方です。これはつまむようにして保持するホールドに直面した時に必要で、親指にグッと力を入れることで保持しやすくなります。
最初のうちは慣れない持ち方で手こずるかもしれません。しかし親指が大事であると意識していれば、徐々にコツが掴めてくるはずです。
慣れないからといって敬遠するよりも、果敢にトライしていく方が上達するのは早いもの。失敗を恐れずにチャンレンジしていきましょう。

ホールドへの足の置き方

ムーブ、持ち方とくれば次は足の置き方。安定して登るためには足の置き方が非常に重要なファクターと言えます。ポイントを押さえて安定感を高めましょう。

親指側が壁側になるインサイドエッジング

足の親指側が壁側に近づくインサイドエッジング。この足の置き方はよく使うことになるので、ポイントを押さえてコツを掴みましょう。
インサイドエッジングで気をつけたいポイントは、かかとを使わないということです。かかとをホールドに乗せてしまうと、足を動かしにくくなってしまい次の動きが取り辛くなってしまいます。
更にホールドに足を置く時はつま先ではなく、指の付け根部分にあたる母趾球を置くつもりで臨むと良いでしょう。力が入りやすくなるため安定感が増し、負担を減らすことができます。

小指側が壁側になるアウトサイドエッジ

アウトサイドエッジングは小指側が壁と近づくことになります。インサイドエッジングとは逆ですね。これは横移動を行う時や、キョンやダイアゴナルなどのムーブを行う時にも使用します。
インサイドと比べてアウトサイドは感覚が掴みにくく、初めは思ったようにできない場合があります。こればかりは少しずつ感覚を掴んでいくしかありませんから、少しずつ調整をしながらしっくりくる足の置き方をマスターしましょう。

足の裏で包み込むように乗るスメアリング

スメアリングとは擦れるや塗りつけるなどの意味があり、大きいホールドやホールドのない壁に足を置く時に活躍する置き方です。
スメアリングは靴底を押し付けるようにして摩擦を効かせ、安定感を得る方法。しかし、重心のかけかたを間違えたり押し付ける力が足りないと滑ってしまう難しい技術です。
コツとしては足を押し付ける時に真下に体重がかからないように、角度をつけてグッと壁に靴底を押し付けること。真下に体重がかかると滑ってしまいますからね。
トレーニングシューズ

自分に合ったシューズ選び

ボルダリングでは基本的に自分の身体一つあれば充分です。しかし、滑り止めのチョークやシューズは必要になります。ジムに行けば大抵はレンタルがあります。
ボルダリングのシューズには「スリッパ」「ベルクロ」「シューレス」と種類があります。更に靴底の形状が「フラット」「ダウントウ」とあって、どれを選ぶべきかと悩んでしまいます。
スリッパは軽量で履きやすさを重視されています。ベルクロはマジックテープで留めるタイプ。シューレスはマジックテープではなく紐で巻きつけるタイプです。
靴底のフラットはそのまま平らということ。ダウントウは足を丸めたようにつま先部分が下がっています。ダウントウは傾斜が強い場合に向いているのが特徴ですね。
自分に合わない靴では力を充分に発揮できませんから、自分の足に一番しっくり来るものを選ぶのが望ましいです。色々と試してみて、自分にとってのベストなシューズを探しましょう。ストレッチ

基本のムーブを理解して効率よく壁を登る

ボルダリングは力任せに登るだけではすぐに限界が見えてきます。基本のムーブからきちんと押さえ、効率よく登ることで難しい壁もクリアしていけるようになるもの。
少しずつムーブを自分のものにできれば、難しい壁でもクリアできるようになるはずです。そうなれば、あなたの華麗な登りにみんなが魅了されてしまうことでしょう。

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